2015年1月~3月

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●3月●
北斗で起こった事件やイベントを“簡単”に紹介するRiccioのイベントレポート!
今回は2015.3.31の「作られた英雄」 です。
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登場人物
Edward the Mercenary leader (リシア)
Yoshiwo the orc Magician(リシア)

Fogo the Mercenary (みねっとさん)

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本編 製作中
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原作 ライジャッド様
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作られた英雄

■1.設定
■1-1.登場人物

エド衛兵隊長
フォーグ副隊長
魔道師オパール(ガーゴイル)
名もなき戦士

ライジャッド注:2人でも3人でも可能な配役です。
固有名詞は適当に変えてください。

■1-2.登場する伝説の魔法

1 エターナル・ポリモーフ(永久に姿を変える)
2 モディファイ・メモリー(人間の記憶を自由に改竄する)
3 リモート・ブラスト(遠隔で魔法がかけられた装飾品を大爆発させて敵を一掃する)

ライジャッド注:3は爆発のエフェクトが使えないなら、別の形態の魔法に変える必要があります。
敵を一掃できるなら爆発でも目に見えない光でも何でもいいかもしれません。

■1-3.必要な設置アイテム

1 鉄の処女、もしくは人がすっぽり入るようなアイテム2つ(上記2の魔法で使用)
2 特殊な色をしたブレスレット(上記3の魔法で使用)
3 衛兵隊長の装備(プレートメイルとハルバードでいいかと)
4 名もなき戦士の装備(スタッドアーマーのようなボロい装備)

■2.脚本

■2-1 シーン1 完全無欠の特攻隊長

【ブリ城内】

エド「集まったかフォーグ!?」

フォーグ「はい、集められるだけの傭兵を集めました!」

エド「いいか者共! オーク軍はすでにユー南部に侵攻している。時間は余りない。我々の兵力全てをもって敵軍を撃滅粉砕するのだ!」

フォーグ「おー!」 ←一人だけ

エド「返事が小さい! もう一度!」

PC「おー!」

エド「では行くぞー!」

※ゲートでユーに移動

【ユー南部】

※オークと戦闘開始

※しばらく戦う

フォーグ「隊長! 数が多すぎます! 押されてます!」

エド「ぐぬぬ、ならば仕方がない、お前は傭兵を連れてブリテイン城に戻れ!」

フォーグ「え!? 隊長は?」

エド「私なら大丈夫だ! 必殺の魔法を用いて敵を一掃する!」

フォーグ「し、しかし...!」

エド「いいから早くしろ!」

フォーグ「は、はい!」

※PCをブリ城に移動させる

エド「死ね! 腐れオーク共!」 ←アナウンス

どっかあああああああん!!

フォーグ「隊長! たいちょうーーーーっ!!」 ←アナウンス

※フォーグだけブリ城に戻る

フォーグ「傭兵の皆さん、オーク軍は殲滅しました。」

フォーグ「ですが...」

フォーグ「隊長は...」

フォーグ「おそらく爆発系の魔法を使ったのでしょう...大爆発と共に敵を一掃しました。」

フォーグ「しかし、その後隊長の姿はどこにもなかったのです...」

フォーグ「勇敢な隊長でした...」

フォーグ「皆様、ご協力ありがとうございました...」

エド「フォーグ、私なら生きてるぞ...」 ←アナウンス

フォーグ「えっ!? 隊長!?」

エド「ああ...かなり負傷したが命に別状はない。」 ←アナウンス

フォーグ「よかった...もうこんな危険な真似はやめてください!」

エド「何を言う。命をかけてブリタニアを護るのが我々の使命だ。」 ←アナウンス

フォーグ「隊長...! さすがであります!」

■2-2 シーン2 フォーグの疑念

【NPCの小さな家の中】

※フォーグは座って机に向かっている

フォーグ「さて、今日の日誌を...」

今日の戦闘でも勝利を収めた。

全てはエド隊長の士気と捨て身の攻撃によるものだ。

だが、最近気になることが2つある。

1つは、エド隊長の戦闘の正当性。

いずれの戦闘でもそうだが、原因は「他民族・他種族による侵攻」となっている。

だが、実際にはきっかけは非常に軽微なものだ。

今日の戦闘にしても、一匹のオークが領土に一歩足を踏み入れたにすぎない。

その前の戦闘も、更にその前の戦闘も似たようなものだった。

自分から見れば、隊長が小さなことで因縁をつけて、他民族・他種族に侵攻し、その領土を征服しているように感じる。

だが、このことは大きな声では言えない。

隊長は市民から圧倒的な支持を受けているからだ。

もう1つ気になるのは、隊長の戦術。

大体いつも無計画に特攻していって、戦況がやばくなると必ず大爆発の魔法を使う。

まるで自分の命を犠牲にして自爆するかのように。

確かにそれで敵を全滅させることができるのだが、どういうわけかいつもいつも隊長は奇跡の生還をする。

そしてそれが市民には感動的なストーリーとして目に映るのだ。

それが市民から圧倒的な支持を受ける大きな理由となっている。

自分は副隊長としてどうあるべきなのか、悩むばかりである。

■2-3 シーン3 運命の分かれ道

【ブリ城内】

エド「いいか者共! 今日はサーペンツ・ホールド西部にガーゴイルが侵攻している! 直ちに現地に向かい、敵軍を撃滅粉砕するのだ!」

フォーグ「おー!」 ←一人だけ

エド「返事が小さい! もう一度!」

PC「おー!」

エド「誰だあくびをしたのは!?」

フォーグ「目の前にいる**(そこにいるプレイヤーの名前)殿であります!」

エド「**、きさまぁー!」 ←戦闘モードにして威嚇する

フォーグ「隊長! 時間がありませぬ!」

エド「そうか、では行くぞー!」

※ゲートでサーペンツ・ホールドに移動

【サーペンツ・ホールド西部】

※ガーゴイルと戦闘開始

※しばらく戦う

エド「うわあああ! 腕が! 腕がぁっ!」

フォーグ「隊長!? 大丈夫ですか!?」

エド「腕を! 腕を切り落とされてしまった!」

フォーグ「えええっ!?」

エド「このままではまずい! フォーグよ、傭兵を連れてブリテイン城に戻れ!」

フォーグ「わかりました!」

※PCをブリ城に移動させる

※フォーグも安心しきっているので、今度はPCと一緒にブリに戻る

エド「死ね! 薄汚いガーゴイル共!」 ←アナウンス

どっかあああああああん!!

フォーグ「...後で現地に行って確認しますが、おそらく隊長は無事と思われます。」

フォーグ「あの方は不死身ですから。」

フォーグ「すぐに連絡が来ることでしょう。」

フォーグ「傭兵の皆さん、今日もご協力ありがとうございました。」

※フォーグがリコールアウトする

■2-4 シーン4 俺は誰だ?

アナウンス「プレイヤーの皆さんは***に集まってください。」 ←別のNPCの小さな家

【NPCの小さな家2の中】

※全身スタッドアーマーに身を包んだエドが横になっている ←左腕が切断されているのを見せないため

※傍らにはガーゴイルのオパールが佇んでいる

※エドが目を覚ます

エド「う...うーん...」

エド「はっ...ここは!?」

オパール「目を覚ましたか、人間族の衛兵隊長・エドよ。」

エド「き、貴様は!? ガーゴイルか! おのれ化け物!」

エド「ぐっ...この鎖を外せ!」

エド「私をどうするつもりだ...!?」

オパール「いいから落ち着け。殺すつもりはない。」

エド「私の左腕を切断しておいてよくもそんなこと言えるな!」

オパール「だがそのお陰でお前は死なずに済んだ。私に感謝してもらいたいところだ。」

エド「何...!? 何を言っている...?」

オパール「とにかく話を聞け。」

エド「...まぁいい。話をしろ。」

オパール「うむ。」

オパール「我々はな、領土を一方的に侵略しようとするエドという人間に憤りを感じている。」

オパール「我々は人間の領土を侵すつもりはない。エドが因縁をつけて侵攻を正当化しているにすぎない。」

オパール「それと同時に、そのエドに次々に生贄にされるお前たちを助けたいと思ってな。」

エド「は...? エドは私だ! 何を言っている!?」

オパール「いいや、お前はエドではないのだよ。」

エド「あほなことを言うな! 我こそは完全無欠・勇猛果敢・不撓不屈・雲湖朕鎮(うんこちんちん)のエド衛兵隊長なるぞ!」

オパール「最後のは違うと思うが...まあいい。これを読め。」

エド「これは...?」

オパール「今日のブリタニア新聞だ。ほとんどが昨日の人間側の戦闘勝利を祝う内容だ。」

オパール「1面の写真を見てみろ。」

エド「これは...!! 私じゃないか!? なぜ私が載っている!? 私はここにいるのに!?」

エド「わかった、こいつは私の偽者だな!? 許せん! だが何のために!?」

オパール「いいや違う。偽者はお前なのだよ。」

エド「何...? 私が偽者だぁ!? ふざけるな!!」

オパール「残念ながら事実なのだよ。お前は衛兵隊長でも何でもない。奴に利用されたただの生贄だ。」

エド「違う違う違う! エドは私だ、私なんだ! こいつは一体何者なんだ!?」

オパール「よく聞くがいい。3年前、我がガーゴイル族の神殿の宝物庫に何者かが侵入した。」

オパール「そして、伝説と言われる魔法の奥義書が盗まれたのだ。」

エド「伝説の魔法...?」

オパール「そうだ。その魔法は3つある。どれもブリタニアには存在しなかった危険な魔法だ。」

オパール「一つ目は、『エターナル・ポリモーフ』。これは、自分もしくは他人の姿を永久に変えてしまうもの。一度姿を変えたら二度と元には戻らない。」

オパール「二つ目は、『モディファイ・メモリー』。これは、特殊なチェンバーの中に人間を入れ、記憶の抽出・削除・書き換えを行う魔法だ。」

オパール「三つ目は、『リモート・ブラスト』。これは、装飾品等の小さな物に魔法をかけ、それを遠隔で大爆発させるというものだ。」

オパール「そして、この魔法の奥義書を盗んだのが、他でもない、今城にいる衛兵隊長だということだ。」

エド「それがこの私と偽者と、何の関係がある?」

オパール「...お前はいつも戦闘の際、戦況が不利になると大爆発を起こすだろう。それはどのようにして行っている?」

エド「え...いや...実は毎回その時の記憶がないんだ。爆発のショックで記憶が消えているのかもしれない。」

オパール「違うのだよ。お前は、いやお前たちは爆発の度に殺されていたのだよ。そしてお前が初めての生還者だ。」

エド「どういうことだ!?」

オパール「つまりこういうことだ。本物のエドはこの3つの奥義魔法を悪用し、他民族・他種族の領土を奪い、自身を英雄に仕立てているのだ。」

オパール「まずは、適当な市民を一人捕まえてくる。そしてその者にエターナル・ポリモーフをかけ、自分と全く同じ姿にする。」

オパール「次にモディファイ・メモリーを使い、その者の記憶を改竄する。生まれてからこれまでの記憶を全て消し、代わりに自分の記憶を書き込む。」

エド「ちょっと待て、記憶を書き込むと言っても、私はそんな奥義魔法のことなど何も知らないぞ!?」

オパール「当然だ。そういったエド本人にとって都合の悪い記憶『だけ』は意図的に除いている。この魔法のすごいところは、微細なレベルで記憶を取捨選択できることだ。」

オパール「それと同時に、邪悪な心も記憶から省いたのだろうな。エド自身の存在を脅かされないために。」

エド「なっ...!」

オパール「そして最後は、戦闘の時にリモート・ブラストを使って遠隔で敵を一掃する。生贄は死ぬから証拠は残らない。エド本人はその場にいる必要はなく、ただ遠隔で魔法を作動すれば、勝手に爆発が起こるという仕組みだ。」

エド「!...だが待て、ならばなぜ私は助かったのだ? なぜ今こうして生きている?」

オパール「このリモート・ブラストは、小さな装飾品に魔法のエネルギーを込めて遠隔で爆発させるもの。」

オパール「そしてお前たちは、いつも戦闘の際は左手首にブレスレットをしていた。それが爆発したからだ。」

オパール「私がお前の左腕を切断したのは、ブレスレットをお前から引き離し、そしてお前を遠くに避難させるためだったのだ。」

オパール「そしてここへ運んでお前の手当てをしたというわけだ。」

エド「そんな...! そんなことが...!」

オパール「このやり方で、エドは幾度もの戦闘に勝利し、そして今の地位と名声を築き上げてきた。」

オパール「それは言い方を変えれば、それだけの人数の人間を犠牲にしてきたということだ。」

オパール「お前が初めての生還者というのは、そういう意味だ。」

エド「そんな...! そんな...!」

オパール「爆発したことで、エド本人はいつものように生贄が死んだと思っていることだろう。しかし残念だったな。」

オパール「今私の目の前にいる、生き残ったお前が全てを変えるかもしれない。」

オパール「どうだ、名もなき戦士よ。復讐したいとは思わないか? ブリタニア市民を異常な殺人鬼から守りたいとは思わないか?」

名もなき戦士「当然だ! 絶対許してなるものか! 俺は絶対やつを倒す!」

オパール「我々も、これ以上やつの好きなようにさせたくないのだ。力を貸してくれ。」

名もなき戦士「わかった! 俺はあんたと手を組むぜ!」

■2-5 シーン5 衛兵隊長捕獲作戦

アナウンス「プレイヤーの皆さんはブリテイン西に集まってください。」

オパール「名もなき戦士よ、集められるだけの仲間は集めた。」

名もなき戦士「礼を言うぞ。これだけいれば何とかなる。」

オパール「そうか。」

名もなき戦士「皆の者! これよりエド衛兵隊長の秘密基地に突入する! 目的はエドの確保だ!」

オパール「未だに衛兵隊長気取りだな。フッ。」

名もなき戦士「うるさい!」

名もなき戦士「では行くぞー!」

※突入 ←ブリテイン西のNPCの家あたりが適当

※敵は赤NPC

※途中でオパールがダメージを負う

オパール「う...残念だが私はここまでのようだ...! 名もなき戦士よ、お前たちは先に行け!」

名もなき戦士「し、しかし、このままでは君が捕まってしまう!」

オパール「いいから早く行け! でないとエドを取り逃がすぞ!」

名もなき戦士「...わかった! すまない! 必ず後で助けるからな!」

名もなき戦士「者共! 一気に攻め込むぞ!」

■2-6 シーン6 作られた英雄

※オパールが見えなくなった後でエドを発見

名もなき戦士「いたぞ! エドだ! 捕まえろー!!」

エド「な、なにっ!? なぜお前が生きている!?」

名もなき戦士「地獄の底から舞い戻ったぞ! さぁ、俺の記憶を返してもらおうか!」

エド「お前の記憶だと? ハハハハハ。知るかそんなもの。」

名もなき戦士「何っ!?」

エド「上書きされた記憶は二度と元には戻らない。お前が誰で、どういう人間で、どういう人生を歩いてきたか、それを知る人間はどこにもいないということだ。」

名もなき戦士「何だと...!? 貴様ぁ!!」

エド「ハハハハハ。お前のような雑魚の人生など知ったことではない。この私の生贄にされるのだ。名誉なことだと思え。」

名もなき戦士「許さん!!」

※エドと名もなき戦士の戦い

※名もなき戦士がエドを追い詰める

エド「ま、待て、やめろ! 落ち着け! お前の要求を聞いてやる!」

名もなき戦士「わかってはずだ。お前の記憶をよこせ! 俺の知らない記憶をな!」

エド「わ、わかった...だがモディファイ・メモリーのためのチェンバーはここにはない。そこに案内しよう。」

名もなき戦士「下手な真似するなよ。」

エド「私が君に、これまでの私の記憶を全て与えよう。それでいいんだな?」

名もなき戦士「冗談じゃない。お前に任せたらどう記憶をいじられるかわかったもんじゃない。」

名もなき戦士「魔法の使用は俺がやる。お前はただ魔法の使い方を教えろ。記憶の操作は俺がやる!」

エド「そうか...ならばそうするがいい。」

名もなき戦士「さぁ、俺をチェンバーに案内しろ!」

※二人とも画面から消える

■2-7 シーン7 記憶を取り戻せ!

※ここからは二人の会話をアナウンス

エド「これがモディファイ・メモリーのチェンバーだ。」

エド「ここに二人とも横になり、呪文を唱える。マントラは”MATARI”だ。」

エド「そうすると微細な記憶の粒子が空中に顕現する。それを一つ一つ操作すればいい。」

名もなき戦士「なるほどな。そういう仕組みか。」

エド「だが、私の記憶をコピーしたところでどうする? お前も奥義魔法を使う気なのか?」

名もなき戦士「黙れ!」

ガッ ←エドを殴る音

エド「ウッ...」

名もなき戦士「しばらく眠っててもらうぞ。変な真似されたら困るからな。」

名もなき戦士「さて、こいつが寝ている間に事を終えねば。」

※アナウンスによる二人の会話終了

アナウンス「プレイヤーの皆さんは***に集まってください。」 ←別のNPCの小さな家3

※NPCの家に、チェンバーのような入れ物が二つある

※エドが先に目を覚ます

※エドがそそくさと逃げようとする

※名もなき戦士も目を覚ます

名もなき戦士「はっ...記憶の操作はうまくいったか...?」

名もなき戦士「あっ! 貴様! 逃げる気だな!」

エド「まずい!」

※エドと名もなき戦士の戦闘

名もなき戦士「な、なぜだ! とどめを刺せない!」

エド「残念だったな。お前は私を殺せないのだよ。」

名もなき戦士「なにぃっ!? なぜだ!?」

エド「私が最初に、お前にそういう記憶を植え込んだからだ。本体である私に反逆しないようにな。」

名もなき戦士「なっ...!」

エド「残念だったな。もうちょいだったのにな。だがこれまでだ。」

名もなき戦士「そんな...! そんな...!」

※エドが名もなき戦士にとどめを刺す

エド「ふぅ。これで終わった。」

■2-8 シーン8 新しい人生

アナウンス「プレイヤーの皆さんはブリテイン城に集まってください。」 ←ブリ城内の小さな部屋

※オパールが拘束されている

※その部屋にエドが入ってくる ←格好はいつものプレートメイル

エド「よう。魔導師オパール。」

オパール「...その感じだと、名もなき戦士は失敗したようだな。」

オパール「そして私も、お前の手によって処刑されるわけか...」

オパール「残念だ...」

エド「フッ...フフフフッ...フフッ...」

オパール「笑いたければ笑え。そしてさっさと殺すがいい。」

エド「ありがとうオパール。全てはあなたのお陰だ。」

オパール「何...? 何を言っている?」

名もなき戦士「俺だよ、俺。名もなき戦士だよ。」

オパール「はっ!? どういうことだ!? 奴は死んだはずだ!」

名もなき戦士「ほら、これ見ろよ。」

オパール「あっ...! 切断された左腕!? お前は本当に名もなき戦士なのか!? だがなぜだ!?」

名もなき戦士「あの時殺されたのは俺じゃない。俺が奴を殺したんだ。」

オパール「...?」

名もなき戦士「ただ単に奴を捕まえて殺せばいいというもんじゃない。」

名もなき戦士「この事実が発覚したら、多くのブリタニア市民は嘆き悲しむだろう。」

名もなき戦士「あくまで、エドという英雄はそのままにして、事を解決する必要があった。」

名もなき戦士「そのために、『本物が偽者を成敗した』という事実がどうしても必要だった。」

名もなき戦士「やり方はこうだ。まず、奴を眠らせ、俺と奴の衣服を入れ替える。」

名もなき戦士「そして次に、モディファイ・メモリーを使って、『それまでの俺の記憶』を、奴の記憶に上書きコピーする。」

名もなき戦士「もちろん、俺の計画の部分の記憶は除外してな。つまり、俺自身は何ら記憶の操作は行っていない。」

名もなき戦士「そして奴は目を覚ます。当然ながら奴の記憶はそれまでの俺の記憶になっているから、俺に襲い掛かる。」

名もなき戦士「そして成敗したというわけさ。」

オパール「なんてこった...! だがお前はそれでいいのか? 自分の記憶はどうする?」

名もなき戦士「俺の、奴に利用される前の記憶は消えてしまっている。それはもう元には戻らない。」

名もなき戦士「それに、奴の邪悪な企みの記憶など、俺には必要ない。」

オパール「そうか...」

名もなき戦士「それからこれも不要だ。返すぜ。」

オパール「これは...魔法の奥義書!? おおおおお!! ついに戻ってきたか!」

名もなき戦士「その魔法も俺には必要ない。というより、そんな危険な魔法を人間ごときが使っちゃいけないんだ。」

オパール「...そうかもな。」

オパール「だが、お前はこれからどうする?」

名もなき戦士「これまで通り、ブリタニアの市民の安全を守りつつ、自分の生きる目的を探すさ。」

名もなき戦士「作られた英雄じゃなく、いつか本物の英雄になってみせる。」

オパール「新しい人生の始まりか。私をお前を祝福するぞ。」

名もなき戦士「ありがとう、友よ。」

終わり

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●3月●
北斗で起こった事件やイベントを“簡単”に紹介するRiccioのイベントレポート!
今回は2015.3.22の「そうだ! お花見へ行こう」 です。
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製作中

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●2月●
北斗で起こった事件やイベントを“簡単”に紹介するRiccioのイベントレポート!
今回は2015.2.11の「Kathleen」 です。
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登場人物
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Kathleen(Tamさん)
General frost(Tamさん)
Oleg(Tamさん
Ackermann (Riccia)
???(Riccia)
Ralph(Riccia)
Adele

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本編
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原作Kellyさん 脚色提案Ake Etaさん
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深夜、燭台のほのかな明かりのなか、テーブルに置かれた緑色の小瓶を見つめた若い女が布張りの椅子に座っていた。

あの日から、ただ不安の中にいる。
首筋の噛み傷はどんな治療をしてもいまだに消えない。
でも、「あれ」が起きたときの事はいまだにはっきりと覚えている。

真冬だというのに胸と腰にごくわずかな白革の衣装を身に着けただけの女。
銀色の長い髪、背中に広がる濃紫の飛膜の翼、人間離れした美貌には蠱惑的な表情を浮かべていた。
「あら…綺麗な娘(こ)だこと。あのおちびさんを待っていたのだけれど、意外な獲物がとびこんできたわ。」
腕組みしてVesper首長官邸にもたれていた魔性は、私を一目見て誘惑するように微笑んだ。
猫のような金の瞳を見なくても、人類でないことは明らかだった。

「貴様・・・誰だ?」
「こういうときは自分から名乗るのが礼儀じゃなくって?
まぁいいわ、あなたの可愛さに免じて教えてあげる。
私はGeneral frost、栄えあるMinax様の部下の一人…。」
女が近づいてくるだけで、体の熱が奪われていく。
あまりの冷気に唇が見る見る青ざめるのが自分でも分かった。
かじかんでしまってそれ以上口を開くことができない。
「ふぅん・・・その盾の紋章・・・ブラックソンの配下ね?
身なりからして地位も高そうだし、こんなに若いお嬢さんなのにけっこうやり手なのかしら?」
私を値踏みするように一周し、感心したようにつぶやく。
鎧の下に着込んだ防寒のキルティング服でさえ、女の冷気を防げない。
足は地面に張り付いたように動かなくなっていた。
魔物はやさしいとさえいえる表情で、私の頬をなでる。
「あらあら、ひどく凍えちゃって。もう大丈夫よ、こんなの平気にさせてあげる。
あなたのこと気に入ったから・・・。」
撫でられたあとがひりひりと痛む。
かろうじて動いた左手が、ベルトに下げたナイフの柄をつかんだ。
逆手で鞘から抜いて魔物の腰に根元まで突き立てる。
だが、それで形勢が逆転するわけではなかった。

General frostはなだらかな曲線を描くくびれた腰にナイフを刺したまま、邪悪で慈悲深い微笑を浮かべた。
「あらあら、おいたはだめよ?」
痛みを感じた様子も無く、ナイフを抜いて捨てた。
「熱は私の活動の源。いまはあなたの体温が私の糧(かて)。私を傷つけても無意味よ。」
魔物が血の一滴すら出ないぽっかりと開いた縦長の傷を撫でると、跡形も無く消え去った。
「私を傷つけた罰が必要ね?」
突然General frostが私の左の首筋に噛み付いた。
「きゃあああああああ!」
全力で突き飛ばそうとしても、がっちりと背中に絡みついた魔物の腕のせいで微動だにしない。
Kathleenははっきりとした力の差に愕然とした。

ブラックソン城の兵士は誰もが厳しい訓練を受ける。
そこに男女の区別は無く、Kathleenも例外ではない。
陛下は能力のあるものを的確にその役職を割り振る。
彼女も並み以上の体力と剣の腕前があった上に、探索能力の高さを認めての調査官任命だった。
だが、General frostはその自尊心を根こそぎ奪った。
桁違いの敵を見誤ったのだとはじめて悟った。だがもう遅い。

異様な頭痛と霞んだ意識のなか、General frostの言葉を聴いた。
「ほほほ、美味な血だこと。お前にはこれからしっかり働いてもらうわ。
そして、これはわたくしの保険にもなる。一挙両得とはこれのことよ。」
保険とはどういうことだ、とかすかに思いつつ、そこで意識が途切れた。

そのあとのことは、前の冬に起きたとおり。
Vesperに集まった冒険者や動物達に心配されつつ、なんとか任務をこなした。
General frostは冒険者たちの力を借りて倒せたが、部下になったRalphという盗賊が
魔物のコアを持ち去ったあと行方不明になっている。
Ackermannという名の技術屋あがりの贋作屋が、冷気発生装置の破壊に手を貸してくれたおかげで
全都市に設置された冷凍灯台の処理はめどがついた。夏になる前に倒壊したと報告を受けた。
贋作屋はTrinsicに軟禁の後、Vesperで働かされているそうだが、そちらのことは各都市の管轄だ。

だが自分は。
あの日を境におかしくなってるのは自覚している。
まず口調が変わったといわれた。
そして自室の箪笥に見覚えのない服が増えた。
腕に自信のある女性冒険者が使っているような、肌を隠す場所が少ないかなりきわどい革鎧や、
たっぷりと布地を使い、襞(ひだ)を多く取った深紅のドレスに、背中が大きく開いた鮮やかな夜藍色のイブニングドレス。
宝石をふんだんに使った特注品と思われるラヴァリエールが出てきたときには、めまいを覚えた。
伯爵家を出奔してから、実用一辺倒でそろえていた自分にはありえない無駄遣いだ。
高価な絹製の生地に薔薇の刺繍を縫い取った扇情的な下着が出てきたときには、
おもわずタグに書かれていた裁縫屋を訪ねて、注文して受け取ったのが自分だと確認して呆然とした。
古くからの友人によると、最近では職場でだれかれかまわず誘惑して回っているらしい。
仲が良くなった街のパン屋で教わった焼き菓子はいつもどおり焼いたはずなのに、
先日Vesperからの礼状にブランデーを入れたら食べられないと書かれていた。
自分のレシピで、そんなもの入れるはずが無い。

もうだめだ。
自分ではない「だれか」が私の中にいる。
日々の冬の訪れを感じるたびに、「それ」の気配はどんどん強くなっている。
わたしにはもう、「それ」の行動を抑えられない。
だから―――――――――。

Kathleenは緑の小瓶の蓋を開け、一気に飲み干した。
すさまじい苦味と焼け付くような全身の痛みが駆け巡る。
胸元をかきむしり苦悶しながらも思った。
これでいい、誇りのあるうちに死なせて・・・。

どこかで女の哄笑が聞こえた。
聞き覚えのあるその声は、Kathleen自身が発していた。
自分の意思とは関係なく、騎士魔法Cleanse by Fireが発動する。
死すら許されない――その絶望の中、彼女は「それ」を押さえ込もうと抗い、意識を失った。
涙がひとすじまなじりからこぼれ、それは凍りながら転がり物陰に消えた。

*     *     *

「おっちゃん、ちょとおつかいお願いしもきゅ。」
Ackermannは朝の挨拶もそこそこに首長官邸で言い渡された。
「おつかい?なんだよ、moegiじゃダメなお使いか?そりゃ金くれたら何でも買ってくるが。」
「そっちじゃないもきゅ。これ読むもきゅ。」
執務机の上に広げられた一通の手紙をたしたし、と両手で叩く。
ブリテインにいる治療師からの連絡だった。
首長が評議会に初登城したとき聴衆に尻尾を踏まれ、
たまたま居合わせた治療師が城内で治療をして以来の顔なじみだという。
手紙にはKathleenの自殺未遂と彼女の不可解な行動について、几帳面な文字でつづられていた。

フェレットから取り上げて読み進むと、小さくうなった。
「ん。Kathleenって、いつも菓子送ってくる調査官か…自殺?ありえん。あのお嬢、そんなに繊細か??」
「おっちゃん・・・いくらなんでも、もうちょっと心配してあげてもきゅ?」
「いや・・・そうだな。てか、こういう内容ならお使いじゃなくてお見舞い、な。
もうちょっと人の言葉勉強しろ?」
「お見舞い!…メモメモ。とにかく命に別状が無いらしいから安心もきゅけど・・・。」
Kellyは引き出しから菓子の袋をくわえて男に渡す。
「これ、キャッシーがこないだ送ってくれたお菓子もきゅ。」
袋を開けると、酒精のいい香りがする。
「うまそうだな、これがどうかしたか?」
「もえちゃもふぇれともお酒の入ったお菓子は、すぐに酔っ払っちゃうから食べられないもきゅ。」
「ふむ」
ひとつ口に入れてみる。
すぐに吐き出した。
「な、なんだこりゃ。しょっぱいぞ。」
強いブランデーの香りがする塩味のクッキーは、とても食べられる代物ではなかった。
「なんか変もきゅ・・・こないだ陳情に行ったとき見かけたけど、あれはほんとにKathleenもきゅか?」
「動物の勘を差し置いても、これはあきらかにおかしいよな。」
塩クッキーの袋をつついて、考え込む。
治療師の手紙には、魔術と薬学に知識のある者の派遣についても書かれていた。
何が起こっているか分からない今、首長自身は来ないようにとも。
どう考えてもAckermann以外に行けそうな人間がいなかった。

「とりあえず、だな。俺が様子を見てくればいいな?」
「ぁぃ・・・よろしくおねがいしもきゅ。」
小さな首長は男に向かってぺこりとお辞儀した。

*     *     *

治療師Nevinは城下のブリテイン治療院で待っていた。
「ようこそVesperのかた。私はNevinです。どうぞお見知りおきを。」
「Ackermannだ、ベスパーで色々やってる。よろしくな。」
初老に差し掛かった年齢に見える治療師は、来客に椅子を勧めた。
席に着くなり、一本の薬瓶を机の真ん中に置いた。
中身は空だ。ごくわずかに濃い緑色の液体が瓶の底に残っている。
錬金術をたしなむ者にはなじみのある、だが危険な液体。
その色合いからひと目で正体を見抜いた。

「D毒か?」
「左様です。私がKathleen殿の家政婦に呼ばれたとき、この瓶を見つけましてな。
おかしなことに彼女を発見したときにはすでに解毒済みでした。」
「たしかに変だな。自殺を選ぶ人間が解毒はしないだろう。」
「苦しみのあまり思わず解毒の魔法を使ったかもしれませぬが…。
倒れて以来、意識を取り戻さないのがいま一番の問題です。」
身体的には何の異常もなく、ただ眠っているのです、と続ける。
今は通いの家政婦が介護をしているが、長引くとBlackthorn王、Kathleenの立場的にまずいことが起こりかねないらしい。

治療師はとつとつと事情を話し続けた。
「彼女はとある貴族のご令嬢でしてな・・・私は若い頃からKathleen殿のお父上と懇意にしております。
幼少の頃から剣術などの武術がお好きで腕も立つゆえ、日ごろからお父上との折り合いが悪く、数年前出奔されてしまわれたのです。
そもそも貴族の娘の仕事というと、せいぜい読書に刺繍、踊りといったところでしょう。
それに適齢期が来れば、家同士のつながりを強める意味での政略的婚姻関係も結ぶものです。
Kathleen殿はそういうものが全てお嫌いで、昔から家族と衝突してばかりだったのです。
出奔がわかってからというもの、お父上はそれはもう心配のご様子で。
秘密裏に随分と長い間探されておいででした。」

身に覚えのある男は思わず唸った。家出息子の次は家出娘、ときたか。
自分のときは探された気配すらなかったが、そこは身分と男女の違いか。
だが、世間知らずの貴族のお嬢様が経験した苦労は察して余りある。
それでもいままで一人の兵士として勤め上げているのだから立派なものだ。
どこぞの誰かとは大違いだ、と自分で皮肉ってみる。

「あるとき、お嬢様はBlackthorn陛下のご帰還のときの警護兵募集に身分を隠して応募されました。
正式に登用されてしばらくは普通の兵士として勤めておったのです。
ですが私が声をかけたばかりに身分がばれ、それは同時に大きな問題になったのです。」
Nevinは額を押さえ、深くため息をついて頭を振った。

「当然ながらお父上はKathleen殿を領地の邸宅に戻すことを要求され、
Kathleen殿の事情と固い意志を聞かれたBlackthorn陛下は、彼女自身に身の振り方を選ばせました。
無論彼女の意思は変わりませなんだな。
結局父親が折れ、表向きには家名から廃嫡の上で一兵卒にとどまることとなりもうした。」
「しかし、あのお嬢、いやKathleen殿はいま王室付きの調査官だよな? 何か密約でもあったのか?」
「まさか。あれはあの方の実力です。陛下は徴用についてはまったく厳正なお方でございます。
多少は出自の影響もあったでしょうが微々たる物でしかありますまい。」

ここまで聞いてAckermannはふと不安を覚えた。
「そんな内輪の事情、俺が聞いて大丈夫なのか??」
Nevinは微笑んだ。
「今話したことは城にかかわるものにとって、公然の秘密です。
貴族娘の気まぐれおままごとと悪口を言うものもおりますが、
きちんと結果を出している以上よき士官でありましょう?」
「なるほど。陛下もいまさら有能な部下のひとりを手放すわけがないということか。」
「それもですし、ご実家があのニジェルム貴族の伯爵家となると、対応をひとつ間違うと大変なことになりかねません。」

ようやく自分が呼ばれた理由が分かった。
もしこのままKathleenが目覚めなければ、Blackthornは伯爵家を敵に回すことになる。
かつてBlackthornの偽物がこのブリタニアを蹂躙したことがあるため、
貴族社会においてBlackthornの支持基盤はいまだ磐石とはいえない状況だ。
そのため冒険者の中でも力を持つものを、大きい都市の首長として据え調整を図っているのだ。
Ackermannの失敗はVesperの責任問題となる。
だが、Vesperは動物が治めるという特殊な状況ゆえに、万が一Kathleenが死亡という事態が起きても
動物たちを街から追い払って、責任をうやむやにしやすいだろう。

Ackermannは思わず頭を抱えたくなった。
ほんの数ヶ月前、ニジェルム貴族がらみの後味の悪い仕事をやったばかりだ。
こんな身近にニジェルムが絡んでくるとは、正直逃げ出したかった。
ふいに脳裏にチビの姿が浮かんだ。
(おねがいしもきゅ)と、心細そうな黒い瞳で見上げていた。
ああいう目をされると弱い。それにいまさら、一度腰を落ち着けた場所を失うのもやるせない。
だめだ、やるしかない。

「わかった、それで俺は何をすればいい?」
その口調に決意を感じたのか、Nevinは深くうなづいた。
「あなたが賢明な方でよかった。まずはKathleen殿の家に行くとよろしいでしょう。
彼女の身の回りの世話をしている家政婦がおりますので、話を聞いてみてください。
地図をお書きしますので、少々お待ちを。」
治癒師は簡単な地図を羊皮紙の端きれに書き、くれぐれもよろしくとAckermannを送り出した。

*      *     *

Kathleenの家は、ブリテインの東、城にも程近い場所の借家だった。
意外と質素な建物だが、自分の給金だけでやりくりしているにしては大きな家だ。
家の外は綺麗に整えられ、花壇には花々があふれている。
その一つ一つが、実は貴族の愛好家の間では高値で取引をされる珍しい植物ばかりだ。
彼女の立ち居振る舞いに市井の人間との差を感じていたが、やはり、といったところだ。
技術屋はあきらめたようにひとつため息をつき「よし、やるか。」とつぶやき扉を叩いた。

家政婦は育ちのよさそうな小太りのAdeleという女性だった。
Kathleenには知らされていないが、伯爵家にゆかりのある名家から派遣されたという。
ときおり伯爵家へKathleenの様子を伝えていたらしい。

「それで?見つけたときにはすでに意識はなかったと?」
「は、はい・・・」
Adeleは落ち着きなく真っ白なエプロンの端を握り締めてくしゃくしゃにしている。
Kathleen邸の居間、服毒したときのままなのか物が散乱していた。
テーブルクロスは片側に滑り落ち、銀の鶴首の花瓶は花ごと床に落ちて絨毯をぬらしている。
D毒の瓶は先ほどブリテイン治療院で見たとおりだろう。

それでも何かないか、とテーブルの下やその周囲を調べてみながら家政婦に尋ねる。
「Nevin様に言われたとおり、何一つ片付けておりません。」
「そのようだな・・・調査官殿は最近何かに悩んでたか??」
「ときおり思いつめた顔をなさってましたが、仕事のことだといつも言われまして。
ですが、Kathleen様あてに届いた請求書を見て大きい声を上げられていたことはございました。」
「何の請求書だ?」
「その・・・Kathleen様のお召し物です。The Right fitという店のものです。」
はっきりといわない家政婦に再度問うてみると「殿方には関係ございません!」と強い口調で言われた。
店で聞いてみるしかないだろう。

テーブルクロスをめくってみて、そこに透明な硝子のような破片を見つけた。
涙滴型をしたイヤリングの飾りかとおもったが、つまみ上げたとたんに融けて指先をぬらす。
舐めてみるとしょっぱくかすかに苦い。
さまざまな秘薬と錬金の薬を扱うAckermannだが、その味に覚えはない。
だが、それがKathleenの涙とは知る由もない。

Kathleen本人には会わせてもらえなかったが、眠り続ける彼女に何か異常が起こるか、
自然に目覚めたらNevinに知らせることを言い置いて家を立ち去った。

くだんの裁縫屋を訪ねると、店の女主人が台帳を見ながらしたり顔をする。
「いえね、あのお嬢さんも年頃でしょう?でもちょっとね・・・。」
「・・・は?」
「あらやだ、まぁ、NevinさんとAdeleには内緒よ?お嬢さんは時折こちらへお越しになって
恋人に見せるための素敵な下着とか、隠す場所のほうが少ない皮鎧とか注文なさってたのよね。」
たしかにそれは家政婦の口からはいえない。

「私も仕事だからお作りして納めたけど、様子がおかしかったわね。
『このようなものは注文してない、何かの間違いだ』といわれたこともあったし・・・。
でも説明したら最後はきちんとお金を払っていただけたわね。
とても困惑しておられたけど、店のお針子たちが採寸したのだから、あの方のこと見間違えることないもの。」
女主人はKathleenが注文したという衣装の見本を見せてくれた。
女性用の皮鎧一式は実用品というより観賞用の衣装に近く、下着にいたっては
独り身のAckermannには永久に拝めそうにないほど手の込んだ繊細なキャミソールだった。
Kathleenの何か見てはいけない面を見た気がして、Ackermannはそそくさと店を後にした。

店を出てしばらく歩いたとき、後ろから声をかけられた。
The Right fitのお針子の少女だった。
「すいません、あの、お知らせしなきゃいけないと思ったことがあって呼び止めさせていただきました。」
栗色の髪を左右のおさげに結った少女はAckermannを思いつめた表情で見上げる。
「Kathleen殿のことか?いや、何でもいい、気になることがあったら教えてくれ。」
「少し前のことですが、私見たんです・・・Kathleen様の家の近くにある東屋で誰かと会っておられました。」
「どんな人物だった?」
「その、最初、Kathleen様の彼氏かなって思ったんですけど・・・。
でも、変な感じでした。フードつきの地味なローブを着てて、Kathleen様と話をするときはフードを脱いでて。
真っ赤なオークマスクをかぶってて、あっ、声は私よりちょっと年上くらいの年頃っぽい人でした。」
少女が16,7歳くらいだろうか。Ackermannは話の続きを促す。

「ふむ、それで?」
「いきなり抱きついてKathleen様に蹴られてました。あの・・・すごく、喜んでました。」
「・・・・・。」
Ackermannはため息をついて脱力した。
蹴られながら喜んでたとか、どう考えても思い当たる人物が一人しかいない。
「何か会話は聞こえたか?」
それでもなお問うと、少女は小首をかしげながら思い出そうとする。
「えっと、Kathleen様が?間違いだったとか、コア?に気持ち悪いことをするなとか。
あと、あまり遠く離れるな、なんていってましたっけ。
オークマスクの人はあなたの下僕ですとか、もっと、って・・・。」
「うわー・・・」
「普通の恋人の会話じゃないなーって、つい、最後まで聞いちゃいました・・・。
別れ際に、もうじき支配できる、とか準備しておけって。」
「なんだと?」
急に怖い顔をしたAckermannに、少女は小さく悲鳴を上げる。
「こいつは急がなきゃならん、いいことを教えてくれたな、礼を言う。」
Kellyから渡されていた路銀の皮袋から、じゃらりと一握りの金貨をつかんで少女の手のひらに乗せる。
「しばらくの間、俺にした話は誰にもいわないでくれ、たのむ。人の命がかかってるんだ。」
「わ、わかりました。決してお話しません。」
「たのんだぞ。ありがとな。」
Ackermannは少女と別れ、宿に戻ってNevinに手紙を書いたあと部屋を引き払った。
ある人物を尋ねなければいけなかった。
彼としては非常に会いたくない人物だったが、そうもいっていられない状況だった。

*     *     *

Olegの家はUmblaのはずれ、街から離れた山すそにひっそりと建っていた。
砦と言っても差し支えない邸宅は、その壮麗さと相反して退廃的かつ陰鬱な雰囲気がぬぐいきれなかった。
それも仕方のないことだろう。
庭に植えられた木は黒くねじくれ、枝先には得体の知れぬ黒い果実がたわわに実っている。
だが、それは果実などではないことをAckermannは知っていた。
黒ずんだ果実ひとつひとつが死霊術師に捕らえられた魂であり、黒魔術の仕込みを待つ「在庫」でもあった。

最初会ったころは自分も魂を抜かれるんじゃないかと、仕事のつど魔術の護符などをこっそり持って訪問したものだが、
そこはOlegもわきまえているようで、庭木の話題が出たとき、街道や山賊の砦で旅人を襲う山賊が主な材料さ、
と平然とした態度であっさり話してきたのだった。
「第一、俺は金が大好きだ。依頼人を殺したら誰が金を払ってくれるんだ?ん?」
口を開かなければ、黒曜石色のつややかな髪と人当たりのいい笑顔を持つ男だ。
大半の人はその朗らかな笑顔にだまされることだろう。
そのときもAckermannが護符をしまいこんだ上着の左ポケットを、見透かしたように軽くつついて笑っていた。
きちんと支払ってやれば、安全を保障してくれる奴だという認識は今でも変わっていない。
―――ただし支払いが滞ったときのことなど、考えたくもないが。

邸宅の扉は鍵が開いている。侵入者の末路が庭に飾られている死霊術師の家に忍び込む馬鹿はいないだろう。
扉を叩くこともせず、中に入る。
死の匂いを隠すために屋敷に焚きしめられた、甘いがすがすがしい薫香に包まれる。
当然ながらこの変わり者の住む邸宅に使用人はいない。
必要とあれば主が状態のいい死体を働かせるので、問題がないといっていたか。
勝手知ったるOlegの家なので、迷うことなく左手の廊下を奥へ進む。

この時間なら茶でも入れてるだろうと、研究室の扉を開けるとソファに深く腰掛け
少しくたびれたブーツを履いた足が足置き台の上に投げ出されて、死霊術師が思索にふけっていた。
「いらっしゃい」
ソファは一組しかない。そもそも客が来ないのだから不要なのだ。
Ackermannは主に椅子を勧められることがないのを知っているので、そこいらの机から椅子を移動させて座る。
「Vesperに就職したって?ん?」
死霊術師は顔の前で指を組み、しなやかに動かしながら、深い藍色の瞳でイカれた技術者の顔を面白そうに眺めている。
「・・・あれを就職というのか??ただ働きもいいところだぜ。」
「では言い換えよう、トクノでいうところの御奉公。うん、しっくり来る。」
何とでも言えよ、と受け流す。まあ状況的にはそのようなものだ。
「さて、今日は相談だ。時間あるか?」
「ほかでもない君の頼みだ。退屈な実験は後回しにするさ。」
その語尾に金次第だがね、と技術屋は自分で補完する。
「まぁ、茶でも飲みながらゆっくり聞こうじゃないか。」
Olegは実験器具の前へ行き、透明な液体の入った耐熱ガラスのビーカーを加熱台の上に載せる。
死霊術師がぱちりと指を鳴らすと、ちびた蝋燭に火がつき容器を暖め始める。
技術屋は平静を保っているふうに装っているが、あれは水なのか疑問が頭をかすめた。

その態度が知らぬうちに顔に出ていたのか、Olegはため息をついた。
「いつも言っているのだが・・・君は私を警戒しすぎだ。
これはついさっき水樽から汲んできたただの水だ。湯を沸かしてるに過ぎない。
まぁ、以前魔法薬と間違ったのはちょっとした手違いだ。気にするな。」
その手違いで3日ほど体が硬直して意識はあるのに指一本も動かせないという、散々な思いをしたのは忘れようがない。
それ以降、AckermannはOlegと同じ容器から出されたものしか飲み食いしないのも仕方のないことだろう。

ビーカーはじきにコポコポと小さな泡をはじけさせて湯気をたてはじめる。
Olegはろうそくを吹き消すと湯にトクノ産の紅茶葉を木匙で2杯投入し、手近にあった白い磁器の皿で蓋をする。
「カップは・・・これでいいか。」と独り言を言いながら、実験器具の棚から小さいビーカーを取ろうとする。
わずかに薄汚れているのは、何かの実験で使ったあとか。
少し前に会った時、死体の防腐剤の実験をしているとかいっていたような。
もしくは、それ以上に薄気味悪いものか、想像に難しくない。

Ackermannは慌ててさえぎる。
「台所から取ってくるから!それはやめてくれ!」
「君は神経質だな。死にはしないよ。」
「絶対、い や だ!」
必死に強調する様子に、Olegは笑った。
「じゃあ引き出しに入ってる茶漉しもよろしく。先日使役した動死体が不器用なやつだったようでな、
少々台所が荒れているが気にするな。そのうち新鮮な死体が手に入ったらそいつに片付けさせるから。」

その言葉通り、台所の床には大量の木皿や陶器の破片が散らばっていた。
片隅の洗い桶には食器がうずたかく積みあがり、得体の知れない羽虫が飛んでいる。
それらを見なかったことにして、戸棚から奇跡的に残っていた白いカップ2つと茶漉しを見つけてもどった。

死霊術師は白いハンカチで熱いビーカーを包みながら、香り高い紅茶をカップに注いでひとつをAckermannに勧めた。
Olegが一口飲んでようやく技術屋が口をつける。
「それで?警戒心が服を着て歩いてるような君が私に何の相談かね?」
「あ、ああ。」

AckermannはKathleenにまつわる事件とその一連の出来事をOlegに話す。
聞き終えた死霊術師は腕を組み、蜘蛛の巣のかかる天井の一点を見つめて思索する。
やがてぽつりと口を開いたが、あまり芳しい内容ではなかった。
「そのKathleenという女性、もう助からんかもな。」
「いや、それじゃ困る。何とかいい方法を考えてくれ。」
「Vesperで冬将軍とやらに噛まれてすでに1年近い。精神への影響も相当出ているようだし、
コアが近くにあるだけで、おそらく彼女は早々に肉体も精神も支配されてしまうだろう。
そうなれば彼女が第二の冬将軍としてこのブリタニアに君臨することになる。
冒険者たちが彼女を打ち滅ぼしても、コアが存在する限り別の人間を支配して侵攻を始めるだろう。」
「じゃあ、どうしろってんだよ!」
思わず立ち上がるAckermannを死霊術師は制する。

「落ち着きたまえ。君の事情も理解しているし、手がないわけではない。
だが、Kathleenには不本意な結果が待ってるかもしれんが、どうする?」
「どうせ、ほかに方法がないんだろ?聞かせてくれ。」
「随分とその女性に入れ込んでるな。惚れたか?」
「誤解されては迷惑だ。お互いにな。俺はただ、自分の居場所をまた失いたくないだけだ。」
面白そうな表情で死霊術師は左眉を上げて見せたが、それ以上Ackermannを追求しなかった。
「いいだろう―――まぁ、簡単に言えばネズミが猫に鈴を付けに行くようなものだ。やるか?」
「ああ。教えてくれ。」
「………喰われても苦情は受け付けんからな?」
そうして、死霊術師からひとつの提案を聞いた。
到底不可能と思われるような、だがAckermannならできるかもしれない、そんな内容だった。
二人の男は「猫の鈴」の準備に取り掛かった。

*     *     *

ブリテインに再び宿を取ると、Adeleから言付けが届いた。
Kathleenが目覚めたが様子がおかしい、とのことだった。
General frostのKathleen支配がついに始まったのだ。

Ackermannは白衣のポケットに納めた品物を指先で確認しながら、Kathleenの家へ向かう。
真冬である以上に、一歩一歩進むごとに空気が北極並みへと冷たさを増す。
花壇の噴水は凍りつき、冬の花々も霜で白く染められている。
この力の発露は、どう考えても「奴」しかない。

Adeleが上着を幾重にも着重ねて扉の前で待っていた。
Kathleenへの忠誠心は見上げたものだが、唇はすでに紫色で歯の根が合わないほどにがたがたと震えている。
「Ackermann様!お嬢様が!」
「わかった、あんたは城に走って衛兵に知らせるんだ。」
「あ、あなたは?どうなさるの!」
「詳しいことを説明してる暇はない。俺が失敗したら、城の広報官殿に冒険者を集めてもらってくれ。」
「そ、そんな!お嬢様を助けて―――」
取り乱す家政婦の腕をつかんで揺さぶる。
Ackermannの眼鏡越しの真剣なまなざしに、Adeleが動きを止める。
「出来る限りのことは、やる。だから約束してくれ。いまは城へ行って衛兵に集まってもらうんだ。いいな?」
「わ、わかりました。どうぞお気をつけて・・・お嬢様を助けてくださいませ!」
「………あぁ」
そして家政婦の肩を押して送り出す。
弾かれたように走り出すその背中を見つつ、凍った岩のように冷たいドアノブに手を掛けた。

*     *     *

冷気の源をたどればすぐにKathleenの部屋は判明した。
「Kathleen。」
カーテンに厚く閉ざされ、ほの暗い蝋燭の明かりのみが灯された部屋だった。
上半身を起こした、若い女の陰影が寝台にぼんやりと浮かんでいる。
呼びかけられて微笑んだようだった。透き通ったように肌は白く、怖ろしく妖艶に。

「あら・・・Ackermann」
聞きなれたKathleenの声だが、彼女ではないではない何かが男を呼んだ。
部屋の空気が突如、さらなる冷気を帯びたかのようだった。
「General frost、あんたか。」
「ふふ、そうよ、あたし。」
薄物の白い夜着をさらりとまとった女は、素足で絨毯に降りた。
暗さに慣れると扇情的な光景を目にすることになった。
薔薇の刺繍の施された胸元にまろやかな乳房が揺れる。下着さえつけていない。

しなやかな肢体がAckermannの身体にぴたりと寄り添ってきた。
甘いがどこか刺激的な香りが鼻腔をくすぐる。
「この子、綺麗よね。もうあたしのものだから、好きにしていいのよ?」
「ジェネラル、あんたには興味がない、断る。」
「わたしはKathleenよ・・・。」
まずい、と思ったときにはすでに魅了の魔力が込められたまなざしに捕らえられていた。

General frostは眼鏡越しに男を凝視し、その手をとった。
日々の錬金の実験の怪我と、細かな動物の噛み傷が白く残っている。
繊細な調合を施す指は長く男にしては細い。女は自分の胸に導く。
こわばる男の手をしっかり掴んだまま、押し付けた。
たっぷりとした重みと弾力、乳房の熱が伝わってくる。
周囲は怖ろしいほどに寒いのに、この女とAckermannだけが熱を有していた。

「やわらかいでしょ・・・ねえ、私に協力しない?
あなたの技術と頭脳があれば、このブリタニアを支配できるわ。あのお方もきっとご満足するはず。」
「あのお方って誰だよ。」
その問いには沈黙と微笑が返された。
すっかりKathleenの面影は消え、人ならぬ美の陰に潜む蛇のまなざしと化している。
縦長の瞳孔はアビスの邪竜のごとく、らんらんと輝いていた。

「そうね、先払いしてもいいわ―――私を好きにして?」
若い女の力とは思えぬ膂力(りょりょく)で引きずられ、寝台に突き倒された。
「・・・俺は女に押し倒される趣味はないんだが?」
General frostに眼鏡を取り上げられ、シャツのボタンを外され押し広げられながら呟く。
「わたしの趣味よ。気にすることないわ。それにあなた、意外といい男ね、好きよ?」
男の薄い胸をなでまわし、軽くくちづけする。
やめろ、と抗議するとジェネラルは妖しく笑ってその紅い唇を男に重ねた。
拒むように顔をそらすが、頭に回された腕がそれを許さない。
男は煙草を吸った後なのか、ぴりっとした苦い刺激の残る口腔を女は楽しむ。
舌を絡ませ、深い口付けを何度も繰り返す。

ふいに、General frostは身体をはね起こした。
そのまま糸の切れた操り人形のごとくシーツの上に横倒しになる。
「な・・・何をした!力が、力が入らぬ・・・。」
「悪いな、いろんな意味で『喰われる』わけにはいかないんでな。」

Ackermannは手の甲で唇をぬぐうと、舌の裏に仕込んでいた魚の浮き袋で作った小さな袋を吐き捨てた。
噛み切られた浮き袋には、体の麻痺を起こさせる毒が布切れにしみこませてあった。
さまざまな薬品を扱うAckermannは毒の知識も豊富にあり、そのため毒への耐性が身についていた。
以前、マジンシアに現れたRalphの口から、General frostが自分に興味を持っていることを知り、
かならず誘惑してくるだろうと予想しそれは的中した。
まさにAckermannの思惑どおりに事は進んだのだ。

白衣のポケットに忍ばせた小さいオレンジ色の小瓶の封を切って中身を一息に飲み干す。
少し毒が口内に吸収されたのか額に汗がにじみ、息が少しあがっている。
(あっぶね・・・さすが致死毒ベース。もう少しでこっちがやばかった。)
動悸が治まるまでしばらく時間がかかった。
長いため息をついて、緊張を解く。

Olegの協力で作り上げた物はふたつ。
意識を失わずに体の自由を奪う強力な麻痺毒。
もうひとつを薬瓶を入れていたのとは反対側のポケットから取り出す。
小さな皮袋に入っていたのは、涙滴型をした金剛石のイヤリングが一組。
指一本動かせず、ただ唸り声を上げてにらみつけてくる女の耳元の髪をかきあげる。
男は麻痺毒の影響か、まだ震えが残る指で形良い耳たぶを金具で挟む。
両耳につけ終えた途端、室内から冷気が消えうせた。
女の瞳が蛇の瞳孔から人のものへと変化する。もう大丈夫だろう。

イヤリングはブリテインに存在する魔力の大半を遮蔽する魔導器だった。
General frostの魔力の影響の程度が不明なため、Olegの製作した護符のイヤリングに、
以前ブリテインの図書館で閲覧した大魔術師の本に記載されていた遮蔽の能力を付加した。
これを身に付けた者は、マナを用いる魔術から危害を受けなくなる代わりに、自らの魔力も失う。
それどころか他者の出したムーンゲートも、リコールの巻物も使用不能となる。
普遍的な魔術、死霊術、織成呪文、神秘術、そして騎士の魔法も例外なく封じられ、
それはKathleenの日常の行動に差し障るはずだ。

Olegと魔導器の作成をしながらした会話を思い出す。
「―――調査官の肩書きを持つKathleen殿は騎士だろう?こんな機能付け加えたら、一時的にといえ職務が果たせなくなるぞ。」
「ほかにどんな方法があるっていうんだ・・・あるなら教えてくれ。」
「………General frostのコアを壊すとか?」
「それがどこにあるかわからんから、こんなまどろっこしい事やってんだよ!」
「分かりきってるなら言うな、聞くな。手を動かせ。」
「くそがーっ!」

Kathleenを横に向かせて強張る唇を指で押し開き、もう一本の解毒薬を時間をかけて少しずつ口に垂らす。
ゆっくりと喉が嚥下するのを見届けて安堵した。
あとは解毒薬が効くのを待つだけだ。
気がつくと、いまさらのように暖炉の炎からぬくもりが満ちてきた。
ふと半分脱がされた自分の格好に気づいて、慌てて身づくろいする。
ただでさえ女性の部屋だというのに、こんな格好を見られたらあらぬ誤解を招く。

寝台を降りようとすると、Kathleenに手を掴まれた。
「…離せよ。」
まだ解毒が終わってないのか、その手に力はない。
振りほどこうとして、かすかなすすり泣きを耳にした。
さすがに邪険にするのはAckermannでも心が痛むが、どうすればいいのか分からなかった。
考えても見れば、1年近く自分でもよくわからないままGeneral frostに支配を受け続けてきたのだ。
その恐怖は他人が考える以上におぞましく、忌まわしいはずだ。

―――だが、その慰めを求める相手が違うよな?

Ackermannは自分に言い聞かせ、Kathleenの手を取り、そっと指を開かせて離す。
上質なシーツの上で彼女の指が握り締められ―――。

男はいきなり飛んできた鉄拳をまともに食らった。
寝台から壁際まで吹っ飛ばされて見事に転がる。
「ってえ!何しやがるクソ女!恩知らずなことしやがって!」
目の中に星が飛び、じんじんと痛む左頬を押さえた。
シーツを体に巻きつけたKathleenが、怒りに身を震わせながら近づいてくる。

床に転がった男の白衣の襟元をぐいと掴み、顔を近づける。
「泣いてる女がここにいるのに、なんで慰めてくれないの!どうして、なんで分かってくれないのよ―――」
そのままAckermannの胸に顔を押し付けて慟哭した。
「えー…?あー…いや…」
慰めて欲しかったのか?という言葉を続けたら、再び殴られそうな雰囲気だ。

色々な感情が噴出したのか、支離滅裂にAckermannを罵りながら抱きついてくる。
仕方なく困惑したようにぎこちなくKathleenの肩を抱く。
甘く良い香りが髪から漂う。
「いや…なんだ…俺、困るんですが…頼むから落ち着いてくれよぅ…。」
泣くがままにさせていたがしばらくするとKathleenは静かになった。
色々な緊張の糸がほどけたのだろう、Ackermannの胸にもたれたまま眠りに落ちていた。
「はぁ…たまんねぇ…」
ため息をつきながら天井を仰いだ。

そのとき廊下からどかどかと騒がしい足音が聞こえ、突然寝室の扉が開いた。
Blackthorn城の女性衛兵が数人室内になだれ込んできた。
一人がAckermannに向かって剣を構える。
「きっ、貴様!Kathleen殿になんていかがわしいことを!離れろ!」
「え…」

そういえば家政婦に衛兵を呼んで来いといったのを思い出した。
事情はどうであれ―――最悪のタイミングだった。
Kathleenをどかそうとしても、無意識のうちに白衣をしっかり握り締めて離しそうにない。
慌てて手を振り言い訳する。
「ご、誤解だから!まだ何もしてないから!」
「まだ、だと!?不埒な奴め!お前には牢獄でたっぷり話を聞いてやろう。他のものはKathleen様を保護しろ!かかれ!」
「よせー!治癒師のNevinを呼んでくれええ!Adeleも!誤解だあああああ!」

*     *     *

ブリテインの東はずれの借家が騒がしい頃、同じ地区にある東屋の
ベンチに腰掛けたローブ姿の男がうっとりと手の中の球体を撫でさすっていた。
ローブのフードを深くかぶっていてわかりにくいが、深紅のオークマスクをかぶっている。
くぐもった声がマスクの奥から聞こえた。

「あぁ、早くGeneral frost様に俺の働きをもっと評価していただきたいものだ。
そうすればかのお方の下へ参上したときに、いち早く目をかけていただけるはず…。」
思わずコアをぎゅーっと抱きしめ、頬ずりする。
球体はなんともいえないどんよりとした色で抗議するように明滅する。
「ああ、ご不快でしたか。た、大変な失礼を・・・。」
コアをいつものように絹布で丁寧に磨き、厚手の布に包んで袋にしまいこむ。
しまう寸前、何かを知らせるように何度も明滅を繰り返したが、
コア単体で意思を外に伝える手段は輝いて見せる以外にない。
Ralphも気にはなったがそのまま袋の口を閉じた。

この変人、いやHENTAIがGeneral frostの「自称」部下Ralphだった。
昨年、冬将軍の肉体が多数の冒険者らの手によって滅ぼされたとき、
自ら仕官を願い出たのがこのRalphがコアを預かる切っ掛けになったのだった。

だがただでさえ、Ralphの処遇をめぐってはGeneral frostの「正当」な幹部からは煙たがられている状況だ。
Ralphそっくりな人物がなにやら諜報活動をしているとの噂も出ている。
だがGeneral frostのコアをRalphが管理しているのでは、知らせようがないのだ。
しかたなく、General frostがKathleenの体を乗っ取る間に、細切れで指示を仰いでいたがそれにも限界がある。
それもKathleenが女悪魔の支配から脱却したいまほぼ不可能となるだろうが、今の彼が知る由もない。

General frostの指示した時間となったので、Kathleenの家へ様子を伺うためにベンチから立ち上がる。
いつのまにいたのか、外からおさげの少女がじいっとRalphを見つめていた。
おもむろに右手で彼を指差し、叫んだ。
「衛兵さん!こいつです!」
あっという間に屈強な衛兵たちが逃げ出す隙も与えず東屋を取り囲む。
「ええええ、お嬢ちゃん、おれはなんにもしてないよー?」
ふざけた態度で両手をひらひらと舞わせる。

AckermannにKathleenとRalphの事を知らせた少女だった。
思いもよらぬ大金と店の大事な顧客の異変に思い悩んでいたが、友人に話したところ
その伝手で衛兵を回してもらえることになり、一緒に探していたのだった。

衛兵たちに剣を突きつけられ、ローブ姿の男は数歩後ずさる。
「ひいっ!?お、おれはなにも」
「怪しいものだな。罪状は…そうだな。公序良俗に反した罪で来てもらおうか。おとなしくしろ。」
「えええええ、そんなご無体な。まだなんにもしておりませんって。」
「ご無体もクソもあるか。弁解は牢屋で聞かせてもらおう。」
「やーなこった!これでもくらえ!」
突然Ralphの足元からぼふんという音がして、もうもうと煙が立ち込める。
「なっ!ただの煙球だ、見逃すな!」
兵士の一人がRalphのローブを掴んだが、中身はない。
煙を避けて東屋の外に出ると、屋根の上に深紅のオーガマスクをかぶり、
赤いトクノ鎧を身に付けるという奇異な格好をした男がしゃがんでいた。
「はっはー、こんなことでGeneral frost様とのデートを邪魔されてたまるかよー。バイナラーっと!」
ひょいひょいと身軽に隣の建物へ飛び移り屋根を伝ってあっという間に姿を消した。

衛兵の一人が忌々しそうに舌打ちした。
だが、Ralphを追うそぶりも見せないのはどういうことか。
「逃げたか…だが手筈どおりだな」
衛兵の声は、トリンシック公安Alanのものだった。
「ブリテインのガードには悪いけど、今ヤツが捕まると作戦上都合が悪いですからね」
「B班がしっかり捕捉中。我々の追跡からはプロでも易々とは逃げられません」
「ヤツにはもう少し泳いでいてもらおう。もちろんKathleen女史にも近寄らせないがな」
衛兵に身をやつした公安部員たちは、少女に聞こえぬよう小声で囁きあう。
Alanが少女に近づき、頭を下げる。
「ありがとう、おかげで助かった。これからも怪しいやつを見かけたらすぐに知らせてくれ」
そして仲間に手話で散開を命ずる。
それぞれが諜報活動に長けているものばかりだ、あっという間に姿を見失う。

一人残された少女はあっけに取られて立ち尽くしていたが、そこにまた別の衛兵の一隊がやってきた。
少女の顔見知りの衛兵だった。
「待たせたな、怪しいやつはどこだ?」
「えっ・・・さっきほかの衛兵さんが追い詰めて、逃げちゃった・・・かな?」
「ううむ、今日はあちこち騒がしいからな。とにかく俺たちもそいつを探すから、心配いらん。
あんたは家に帰っておとなしくしてな。また酒でもいっぱいおごってくれ。」
「ごめんね、お願いします。」
少女からRalphが逃げた方向を聞き、衛兵たちは去っていった。
お針子の少女は何だったんだろう?と首をひねりつつ、家路についたのだった。

*     *     *

RalphはKathleen邸の外に潜伏して、Kathleen、いやGeneral frostが出てくるのを待っていた。
自分がたどり着いたとき、数人の衛兵が中に入っていったのが見えたからだ。
「む・・・。」
しばらくして出てきたのは衛兵に拘束されて引き立てられていくAckermannと、
女性衛兵に肩を抱かれて歩く、呆然とした様子のKathleenだった。

Ralphがコアを取り出してみると、何度も強く光り、怒りを撒き散らしているかのようだ。
「あわわわ・・・」
おもわず吹き溜まりの雪の中にコアを落とす。
まばゆい輝きがあたりを圧倒し、すさまじい風が周囲の雪を舞い上げていく。
「・・・遅いわ!この愚か者が!」
雪は瞬く間に冬将軍の姿を形作る。
憤怒もあらわにらんらんと輝く縦長の瞳孔が恐ろしい。

「Ralphよ、Kathleenの体を奪うことは失敗した。ゆえにわれの復活は不完全なり。
かくなる上はブリテインの民の命を持って、われの糧(かて)となす。
なに、雑多な弱い魂でも、数がそろえばどうとでもなろうぞ。
われに続け、民を滅せ。殺戮の限りを尽くすのだ。」
「わ、わかりました・・・」
Ralphは盗賊であり、殺人の技は持っていなかった。
だが従わねば命を奪われるのは自分のほうだと悟った。

周囲には衛兵たちと騒ぎを聞きつけた冒険者たちが続々と集まり始めていた。
Ackermannが冒険者たちに叫んだ。
「おいっ、あんたら、頼むからGeneral frostを倒してくれ!でないとKathleenが支配されちまう!頼む!」
General frostからすさまじい冷気があたりに吹きつける。
「手始めにお前たちから生気を奪ってやる!死ね!」

戦いは熾烈を極めた。
吹きつける雹(ひょう)に傷つけられるもの、ときに氷柱(つらら)が飛び交い、身を切る冷気は頬に凍傷を起こす。
それでも冒険者たちはひるまず戦い続け、General frostはついに大地に倒れた。
ぼろぼろと女悪魔の雪像が崩れてゆき、心臓に当たる部位からからコアが落ちて石畳の上でぱかりと二つに割れた。
「General frost様!」
それまで隠密の技で身を隠していたRalphが、冒険者の間から飛び出してコアの片方を奪いとる。
もう片方を奪取しようとして、冒険者たちに阻まれた。
「くっそ!」
Ralphは片方のコアを持ったまま、冒険者たちにまぎれ脱出した。

Ackermannが制するまもなく、Kathleenが欠けたコアに近づき拾い上げる。
わずかな光を放っていたコアは彼女の手の中で漆黒に変化し、何の力も発しなくなった。
護符は完璧にKathleenを守った。

調査官は固い表情で周囲の人々に告げた。
「・・・・・私は、これを持って陛下に今回のことを報告する。
この一年、王の身辺に危害が加わる可能性があったのだ。何らかの処罰がくだされるだろう。
だが、それは自分の変化を周りに相談できなかった私の落ち度だ。
そのことはおとなしく受け入れようと思う・・・。」
一年前とおなじ固い口調。これがKathleenという調査官だった。

衛兵に拘束を解かれたAckermannが進み出る。
「おい・・・何もすべてあんたのせいじゃないだろ。
Kathleen、あんたが気がついたときには、それを誰かに告げることができなかったはずだ。違うか?」
「だから、だ。自分の意思があるうちに何とかしようとしたが、手遅れだった・・・。」
「・・・それが自殺か?あんた馬鹿か。あんた一人が死んだところで、第二第三のGeneral frostがでるだけだ。
むしろあんたが強い意志を保っていたから、これで済んだんだ。自分を責めるな。」
「黙れ!」
Kathleenは強く唇を噛みAckermannをにらみつける。
長いまつげに縁取られた青い瞳は涙に潤んでいる。
たちまち白い頬を幾筋もつたい落ちた。

「Kathleen………」
その慰めにも似た響きをもつ呼びかけに応えず、調査官はくるりと身を翻し早足にBlackthorn城へ向かう。
衛兵たちがあわてて追い始める。
あまりにも強い拒絶の意志を持つその背中をAckermannは追うことができず、ただ、その場にたたずむばかりだった。

*     *     *

「はい、お茶。」
「ん。」
Vesperに戻ってきてから、かなり沈んだ顔でため息ばかりつくAckermannにmoegiが紅茶を差し出す。
テーブルにちょこんと両前足を乗せて顔を見上げる。
「元気ないクマねー・・・」
「あぁ、色々あったからな・・・ちょっと疲れてんだよ。気にすんな。」

あれからNevinとAdele、OlegとともにBlackthorn城に呼び出され、色々と尋問された。
Kathleenの異変は衛兵たちの噂話に上がるほどだったらしい。
彼女の処遇をめぐっては時間がかかりそうだったので、いったんVesperへ戻るよう告げられた。
Kathleenには別れ際に簡単な挨拶をしてから辞してきたが、一瞬みせたすがる様な眼差しが記憶にこびりついて離れない。

「どうしろってんだよ・・・。」
頭を抱えて首長の執務机に突っ伏すAckermannを小熊がよしよしと慰める。
「だいじょーぶだいじょーぶ!いま首長が陛下にお話聞きにいってるから、なにかいい提案してもらえるはずクマ!」
「………だといいな。」
紅茶の乗った皿を引き寄せてひとくち飲む。
moegiが一番秘蔵にしているりんごの蜂蜜が、さらりと甘く心に染みる。
別の皿に盛られているのは、干したクランベリーと干し葡萄。
そうだ、彼らのために美味しいスコーンを焼いてくれる人はいない。

(やっべ…切ねえ…この気持ちってどうなんだ。年甲斐もねぇ…)
Ackermannは再び深いため息をつき、突っ伏した。
飲み残しの紅茶は、紅い水面を揺らし静まる。
だが、Friedrichの心は、しばらく鎮まりそうになかった。

*     *     *

夕刻、Kellyの持ち帰ったBlackthorn王との話し合いの結果は、
詳細な調査ののちに「General frostコアの封印」をするというものだった。

General frostの魂ごと滅ぼすことができれば良かったのだが、
あいにく今の魔術師を幾人集めようとも、完全に滅ぼせる程度ではないのが判明した。
とる道はひとつしかなかった。
Blackthornは幾重にもコアに厳重な封印を施し、もっとも安全だと思われる場所に隠すだろう。
そうすれば王だけがGeneral frostのコアのありかを知ることとなる。

ただ、逃亡したRalphがもつ片割れの問題もある。
一度支配を受けたKathleenが不用意にコアに近づけばどのような影響が出るかは不明なため、
王に一時的な帰省をうながされた。
それは実質追放に近い処遇だった。
強力な護符の金剛石のイヤリングを常時身に着けているとはいえ、万が一のこともある。
気の毒なことだが、コアを滅ぼす手段が現状で見つかっていない以上、しかたのない処置だった。

Blackthornは大変残念そうにKellyにこう告げた。
「…かわいそうだとは思うが、ブリテインにいる限り彼女が再び影響を受けないという保証はどこにもない。
それにいままで何度も伯爵家からKathleen嬢をニジェルムに戻すよう、要請を受けている。
今回はKathleenの生死にまで及ぶようなことがあったのだから、もう断ることもできないのだよ。」
「やっぱり、どうにかならないですきゅか?」
「さすがにな。得がたい人材だったが…しかたないだろう。」
「きゅーん・・・。」
寂しそうに鳴くフェレットだったが、貴族社会が関わると利権と名誉問題の絡み合いで複雑な事態になることは理解していた。
動物なら噛み付き取っ組み合って勝てばいい話だが、人間社会ではそういうわけにはいかない。
こうしてしょぼくれながらVesperへ帰ってきたのだった。

「………ということもきゅた。いじょ。」
「わかった。」
そういったきりAckermannは何もいわず、ただ目を閉じ深く何かを考えているようだった。
フェレットは小さな小さなため息をつき、おうち帰るです、とつぶやいた。

技術屋はフェレットの首根っこをつかみ抱き上げた。
見上げた眼鏡の奥の瞳はなんともいえない感情が揺れている。
「もきゅー………。」
Ackermannはしばらく黙ったまま、鍛冶の師匠そっくりの懐かしい手つきでKellyの背をなでる。
そしてポツリとつぶやいた。
「………難しいな。」
「むずかしーね………うん………」
そして、一人と一匹は唱和するようにため息をつく。
「おい、真似すんな。」
「おっちゃんこそ。」
いつもの言い合いも勢いはない。

ふと見た首長官邸の窓の外は、はらはらと雪が舞い、日も翳(かげ)って暗く寒く閉ざされていた。
それぞれの心のうちを表したような、そんな夕刻だった。

-fin-

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①General frostとのラストバトルは、冒険者の様子を見た彼女が
「ここではお互いに全力を出せんな。私も貴様らも存分に力をふるえる場所に案内してやろう。さあ、ついてくるがいい!」
と特設リング(どこかの雪原風の場所)に繋がるゲートを出し、そこで行う流れにしてはどうでしょうか。

②このSSそのままだと、おそらくKathleen達がブラックソン城に向かった所で解散となると思われますが、
それだと結論が後日談で語られるのみになってしまいプレイヤー側としてはすっきりしないものになりそうです。
本番では終了前にブラックソン王がやってきて直接沙汰(コアの封印とKathleenの帰省等)を下すという展開を提案します。
その場でのKathleenからの状況説明やコアの破片があれば、その程度の判断は即決で可能だと思います。
展開としては強引ですが、イベント中に結論がはっきりする方がプレイヤーとしてもいいと思いますので。

③時系列が前後しますが、イベント本番ではAckermannが引率役となり、
プレイヤーは常にAckermannと行動を共にする感じになると思われます。
それを考えると、本番でKathleen邸でKathleenに会った後は
「Kathleenは何とかした→近くにまだなんかいる→Ralph発見→あいつが持っているのがコアか!?
→包囲→General frost強引に復活→ラストバトル」という流れがいいかと思います。
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Kathleen救出作戦(akeさん案)

<登場人物>
・王室調査官Kathleen:自覚がないままGeneral frost(分身体)に体を乗っ取られかけている。
ある日ついにGeneral frostが体の主導権を奪おうとしたが、精神力で一時的に押さえ込み、
道連れにするつもりでD毒を飲んでしまった。
ところが肉体のGeneral frost化の影響で死に切れず、現在昏睡状態。
ある理由で、殺してしまうと非常にまずいことになる。

・占い師???さん:今回の先導役。Kathleen救出のための特別な魔法を使う。

・大黒天様:魔法の媒体になる特別なアイテム「打ち出の小槌」を持つ。
※大黒天様からアイテムを借り受けるために、
事前に準備した贈り物を輸送するミッションがある。

・ブラックソン王(名前だけ登場):ミッションに志願した冒険者達に、
???さんを通じて以下のような訓示を贈る(手紙を託している)。
「我々は仲間を助けるためにここまでやるんだ、ということを、
Minax一派に見せ付けてくれ。諸君らの活躍に期待する」

・General frost分身体:ミクロサイズで複数いる(体内でウイルスのように増殖した)。
Kathleenの体内各所で冒険者を待ち受け、彼女らを全部倒さないといけない。
Kathleen(宿主)が万一死んだ場合、死体から出て来て周りの人間たちに感染し、
最終的に無尽蔵にGeneral frostが増えることになるため、
Kathleenを生かしたまま完全に駆除しきる必要がある。
なお一人だけリーダー格がいて、オリジナルGeneral frostと同じ人格を持ち会話ができる(
※ラスボス用。そのほかの分身はlesser表記で雑魚NPC扱い。
lesserはいっそサキュバス以外の姿でもいいかも)

・Ralph:General frostの手下。作戦のことを嗅ぎ付け、妨害しに来る。

<キーアイテム>
「打ち出の小槌」
大黒天様から借り受けて???さんが使う。外見は鍛冶ハンマー。
本来は任意の物体のサイズを大きくしたり小さくしたりするアイテムだが、
???さんはこれを媒体にゲートトラベルを使うことで、
「通った者のサイズをまとめて変化させる特殊なゲート」を作り出す。
このゲートを使って、Kathleenの体内に突入が可能になる。
なおミクロ化の時間制限は???さんにもわからない。
万一体内でミクロ化が解除されると、Kathleenはもちろん冒険者達も全員命はない。
そのためできるだけ速やかに駆除を完了させ、脱出しないといけない。
※大きくする方は小さくするのに比べてはるかに多くのエネルギーが要るため、
人間レベルの魔術師には不可能。
ミクロ化も???さんの全力でギリギリ可能なレベルで、
消耗も大きく一生にそう何度もできない。

<導入>
・KathleenがGeneral frostの分身に体内から乗っ取られかける。
覚悟を決めたKathleenはGeneral frostを道連れにしようと毒を飲むが、
肉体もGeneral frost化しつつあったため死に切れず、昏睡状態となる。

・検査の結果、体内にミクロサイズのGeneral frostが数多く存在し、
肉体改造しつつ最終的に脳を乗っ取ろうとしているらしい、ということがわかる。
同時にKathleenが死んだ場合、General frost達は新しい宿主を求めて拡散し、
最悪多くの人間がGeneral frost化してしまう恐れがあることも判明する。
したがってKathleenごと始末することが不可能。
またいかなる薬も効果がない。
このため事態を解決するには、こちらもKathleenの体内にミクロ化して乗り込み、
General frostを全て駆除する以外に方法がない。

・占い師の???さんを招いてロイヤルガードで対策を検討した結果、
トクノの大黒天様が持つあるマジックアイテムを使えば体内に行けることがわかる。
ただ人間の体内にミクロ化して乗り込むという前代未聞の作戦で、非常に大きなリスクを伴うことから、
集めた冒険者に内容を説明した上で、改めて志願者を募るという条件で、作戦の許可が下りる。

<本編>
・占い師の???さん主導のもと、冒険者と一緒にトクノの大黒天様のところに移動する。
このとき大黒天様への贈り物(世界の全レアフィッシュを駆使した特上寿司・鮮度維持の魔法つき)を
狙ってRalph率いる冬将軍の手下が現れるので、護衛する。

・大黒天様から打ち出の小槌を借り受け、Kathleenのところへ。

・打ち出の小槌を媒体にゲートトラベル発動、ミクロ化しつつKathleenの体内(ダンジョン)に突入。
体のあちこちを巡りながら、General frost(分身)及びその手下と戦って全て打ち倒す。

・Kathleenの体の外に脱出。彼女が目覚めて終了。

※第一稿からの主な変更点
・Ralphをチョイ役で追加。
・General frost分身体をウイルス的な扱いに変更。
・トリンシック公安部が絡んでいた設定を廃止
・ミクロ化の時間制限設定を廃止(誰かがわざと体内エリアに残った場合を考慮)
・Kathleenを殺せない理由を追加(General frost化して危ないなら殺してしまえ、という意見対策)

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マジンシアの羊 続編
執務室の光景-Magincia Sheep-

借金増加の手紙にぐったりとしながら、AckermannはVesperに戻ってきた。
マジンシアでのことはすでに知れ渡っているだろうが、報告は義務だ。気は重いが仕方ない。
首長官邸の扉に手をかけたとき、中から四足歩行の生き物の足音が聞こえ――――
すさまじい勢いで扉がはね開けられた。
そこには目を吊り上げらんらんと怒りに輝かせた黒い小熊が仁王立ちしていた。
牙はとぎ澄まれ、両前足の黒い爪はこの上なく凶暴に輝いている。
見るからに恐ろしい、Vesper首長秘書moegiの姿だった。
・・・ただし、小熊はどんなに背伸びしてもAckermannの腰の高さに届かないので、どんなに威嚇しても緊迫感と迫力はない。
むしろほのぼのとした光景だった。

「ちょっとおっちゃん!首長官邸裏に来るクマ!」
「あぁ?疲れてるから報告したら宿に帰って寝たいんだ!今度遊んでやるから、あとにしてくれ!」
「遊ぶんじゃないクマ!尋問クマ!」
がぶり、とAckermannの右足に噛みつき抱きついて、そのまま首長官邸裏の広場にぐいぐいとひきずっていく。
「ちょ、やめっ!ズボンが!ぎゃっ!」
右足を後ろから抱きかかえがぶりがぶりと噛みつく。
「まて!まてまてまて!?俺、悪いことやってないぞ!?」
「首長のお菓子に変な薬まぜたクマよね!背中のハゲが治ったと思ったら、もふもふのもこもこにしちゃって!」*がぶり*
「い、いやその、禿げさせるほど金を使って悪かったとはおもったから!その、実験じゃないし!」
「くわーーーー!」
「いてえ!よせ!やめろーーー!」
噛み付き、転ばされ、抱きかかえてやめさせようとすると手をがぶりとやられる。
通りがかる町の住人はその光景を微笑ましく見守って通り過ぎていく。
衛兵のNicholasは熊さんがんばれよー、と声援を送っていった。

十数分全力で格闘のあと、草地の上に寝転がってぜえぜえと肩で息をしているAckermannがいた。
薄汚れた白衣はさらに草の色に染まり、小熊に噛まれて裾はぼろぼろだ。
moegiは彼の胸の上にどっしりと座って得意そうにしている。
「参ったクマか!もう首長に変なもの食べさせないって誓うクマー!」
無精ひげが生えかけた顔を覗き込んで、べしべしとかわいらしい肉球で変人研究者の胸を叩く。
「重い・・・肋骨折れる・・・」
「お返事は!」
「誓う・・・誓うから・・・どいてくれ・・・」
「クマ!」
ようやく小熊の襲撃が終わり、胸の上から温い感触が降りてゆく。
厄日だ、散々だと口に出さずに思う。
「じゃ、報告に向かうクマ!さっさと起きるクマ!」
「すこし、休憩・・・いてっ!」
Ackermannの手に噛み付き、引きずっていこうとする。
あきらめてゆっくりとけだるそうに起き上がり、そのまま小熊を抱きかかえて官邸に入る。

「おかえりもきゅー、おつかれー」
ベスパーの首長はちょうどおやつの時間だった。
妙に毛足が長くなって普段の1.5倍ほどの大きさに見えるフェレットが、
グッドイーツ製メープルシロップをたっぷりかけられたメロンパンに噛み付いている。
まるで細長いモップだ。
ぼろぼろのかけらが執務机にちらばっているさまに、首長自身が掃除道具にちょうどよさげだ、という感想は口に出さない。
床におろされた黒い小熊は、小さい箒を道具箱から取り出して掃いてゴミ箱に落としていく。

「おっちゃんお帰りもきゅー、お疲れ様。聞きたい事がいっぱいもきゅよ?」
「ぁー・・・仕事はRalphっていう変態に邪魔されましたー、以上。」
「ほかにいうことがあるもきゅよね?」
「首長の食い物に変な薬剤まぜました、すいませんでしたぁ―――いてえ!」
棒読みで反省の色も見せないAckermann。
その茶化した口調が終わる前に、ふくらはぎにmoegiが思いっきり噛みついていた。
「まったくもー、変なもの飲ませて!冬だからいいけど、いつまでこの効果続くクマ!」
「そ、そのうち切れる、はず・・・」
視線があらぬ方向に泳いでる様子から、作った本人もわからないらしい。
「ほかにも首長ののお小遣いがどれだけ飛んだかわかってるクマ!?
マジンシアの羊もかわいそうなことになっちゃったし・・・反省しないなら師匠に枕元に立ってもらうクマよ!」
「親父を呼び出すなよ!静かに休ませ・・・ぎゃっ!?反省してるから、してるってば!やめろ!」
「もえちゃ、ほどほどにもきゅー。」
Kellyはもちゃもちゃとパンを咀嚼しながら、moegiの叱責を止めさせた。

「詳細はMagincia秘書さんのお手紙と、居合わせた冒険者からきいたもきゅ。
まーRalphに妨害されなければ、ちゃんとお仕事は完遂してたはずもきゅん。」
「そうだろう?褒めていいぞ?」
「でも、賠償金額が増えてるのはなぜもきゅー?」
「・・・・・返す言葉もご ざ い ま せ ん!申し訳ありませんでした!」
「はい、反省したならいいもきゅ。これでも食べて元気出すもきゅ。」
自棄になり始めた技術屋だったが、フェレットがAckermannの名前を書いた紙袋を目の前に置いたのをみて首をひねる。
「なんだよ、これ?」
「Kathleenさんから差し入れもきゅ、おっちゃん用~。」
「うぇ・・・」
Kellyは引き気味な男の様子にかまわず、moegiにお茶の準備を頼む。

袋を開けてみると中は予想どおり、スコーンだった。
ハシバミを香ばしく焼いて砕いたものがたっぷり入っている。
名前を書いてあるくらいだから、人間用なのだろう。

黒熊が器用にティーポットから茶を注ぐ光景は、いつ見ても不思議だ。
でも、やかんは持ちにくそうだ。常時お湯が沸かせて、蛇口をひねればお湯が出るような装置を・・・。
「どうぞクマー」
思わず頭の中で設計図を描いていたが、金にならんのだよな、と頭の中で打ち消す。
トクノで春一番に摘んだ紅茶は香り高く、味も濃い。
ハシバミのスコーンも、こないだ食べた動物用スコーンとは比べ物にならないくらい美味しかった。
思わずため息がもれるレベルだった。

フェレットはメロンパンを再攻略し始めた。欠片ぼろっぼろ。
Ackermannもしきりに感心しながら二つ三つと手を伸ばす。
「ふうむ、調査官殿はケーキ屋のほうが向いてるんじゃねぇの?」
「おいしいクマねー、いいお嫁さんになるクマ。」
moegiは自分のティーボウルに紅茶を継ぎ足して、蜂蜜壷を豪快に傾けて注ぐ。
いや、それ甘みを足すってレベルじゃねえだろ、とか心の中で突っ込む。
こいつらにベスパーの統治まかせてたら、今年の蜂蜜在庫が尽きるんじゃないだろうかと要らぬ心配までしてしまう。

チビが何かをひらめいたように、目をきらきらとさせた。
覆いかぶさった毛の奥からじっとAckermannを見上げ一言。
「おっちゃんに、お嫁さん。Kathleenがお嫁さん♪」
男は意表をついた言葉に紅茶を噴き出した。moegiのお仕置きで草色に染まった元白衣に茶色がまだらに重なる。
「畜生、白衣の新品買え、新品!・・・てめぇ、殺すぞ。」
むせながらすごんでみたが、チビはもきゅもきゅと変に勝ち誇ったような笑い声を上げる。
moegiも目を丸くして
「うろたえてるクマー。」
「うろたえてねえよ!そういうのぜってーねえから!
Kathleenは、持ち物一つ見てもかなりいいとこのお嬢様だ。どの家かは知らんが、上流階級の家の出に決まってる。
おまえら、貴族の婚姻慣習しらねーだろ!?
そもそもあいつらの結婚は家同士の勢力強化だ。庶民の俺にはこれっぽっちもかんけーねえよ!」
それはこの世界の貴族たちに共通の事情だ。
言葉を話す動物たちに通用するかは分からないが。

二匹は不満そうに「ぇー」と顔を見合わせていた。
「いいとおもったのにもきゅー」
「Kathleenならきっとお尻の下に敷いておっちゃんの手綱ずっと握ってるクマねー。」
「ぎゅーっともきゅ!」
「そうそう、ぎゅーーーっとクマー!」
(いや、なんでそこ確定事項?・・・何だ、この敗北感。)
女子会に紛れ込んだような、この居心地の悪さをどうにかしてくれとぼやきたくなった。

もうどうでもよくなって、適当な口実をつけて出かけることにした。
「実験材料買いに行ってくる・・・ごちそうさん。」
「なんの実験もきゅー?」
「あぁ、羊用栄養剤な、材料が1つ枯渇してたから、代わりになるものを考えなきゃならん。
とりあえず薬用人参かマンドラゴラあたりで何とかならないかやってみようかと思ってな。」
「貴重な材料もきゅ???」
AckermannはGolden Spikenardの説明をした。
さすがに見覚えがないのか、Spikenardの根っこのかけらでも残ってないかと言うので、
わずかに残ったヒゲ根のはいった瓶を渡す。森のお友達に尋ねてみるらしい。
枯れた株以外にどこかに自生しているかもしれない。
もしくは、復活させる「なにか」を開発すれば。
羊用栄養剤を作り直せるし、大金のチャンスが得られることだろう。

フェレットは濃厚な草と土臭い匂いが鼻に残るのか、くんくんとしきりに鼻を鳴らしつつ机の引き出しにしまう。
「おっちゃんがお薬作ると、根っこでも歩き出しそうでおもしろいもきゅけど、実験はまた今度。
Vesperの錬金術師のお店が人手が足りないので手伝いに来てっていってたから、そっち優先もきゅ。」
どうやらVesper港の港湾労働には就かなくてすんだらしい。
「じゃあ、そうする。白衣代くれ。」
「裁縫屋に仕立てに行くもきゅ。いつもどおりふぇれとのツケで!」
反射的に舌打ちした。やっぱり金は持たせてもらえない。
手元に金があったら、あるだけ全部使う性格を完全に見抜かれていた。
どっと疲れた。マジンシアの件より、こいつらの相手のほうが疲労感あるのはなぜだ!と叫びたくなった。

「まー、錬金術のお店は来週からでいいから、しっかり静養するもきゅー。」
「・・・わかった。なんかあったら言ってくれ。」
「あーい、宿屋の窓に小石投げて呼ぶもきゅw」
「ちゃんと宿の部屋まで来て呼べよ!」
なにせ首長官邸の隣にある宿が、Ackermannに割り当てられた部屋だ。
窓から呼び出せる近さなのでそうやって何度も呼び出されてるが、毎回やめろと言っても聞かなかった。
「ぇー、窓からのほうがはやいもきゅ?」
「・・・わかった。窓硝子、割るなよ?」
「りょーかい、またもきゅーん!」
「いい子にしてるクマー!」
Ackermannは片手を上げて二匹に挨拶し、哀愁を背に宿へ帰っていった。

-fin-

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●1月●
北斗で起こった事件やイベントを“簡単”に紹介するRiccioのイベントレポート!
今回は2015.1.24の「不思議な夢」 です。
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導入部
Coveは大陸で街道が繋がっていない数少ない村である。
オークの砦が隣接しているせいか、観光客は無く村の活気はいまひとつ
Britain土木事務所に、村への道を作ってくれるよう嘆願し続けた結果 昨年ようやく村民の悲願でもある新規着工路線として事業が始まった。
しかし、いつ本着工されるか未だにわからない。
そんな寒村で異変が起こり始めたのは今から一週間前 幾人かの村人たちの夢に妖精の姿をした女性が助けを求めた。
「どなたか、Miranda様をお助け下さい」
最初は誰も気にしなかったが、毎晩同じ夢を見るので 不安になった村人が村長のところへ相談しにきた。
「村長、同じ夢を見ている人たちがいるようなんだ」
「どのような夢かな?」
村人たちは少し怯えたような表情で
「妖精の姿をした女性が、Miranda様をお助け下さいと言ってくるんだ」
村長は驚いた、彼の知人も同じ夢を見たと言っていたからだ 他にも同様の夢を見ていた者がいた事に不安を抱いた。
その後村長は、夢の件は必ず調査すると村人に言い彼らを帰らせる Miranda様をお助け下さい Miranda・・・どこかで聞いた事がある名だが思い出せない。
必死に思い出そうとするが、年のせいか記憶を引き出せない。
ふと窓の外を眺めると雪が降り始めていた。
今年は暖冬と聞いていたので、少し不思議に思ったが 夢の問題を解決するため、雪の事は深く考えないようにした。
「さて、これは誰に相談すれば良いのやら」
村長は1人つぶやくと、王室広報官の事を思い出した。
翌日小雪の舞う中、村長は広報官のRiccio氏に会うためBritainへ向かった。
広報官オフィスで、村で起こった出来事を話したところ すぐ返事があった。
「ふむり、それならハートウッドの???という占い師を尋ねるとよいでしょう」
そして広報官は付け加えた
「彼女に占ってもらうにはそれ相応の対価が必要です。」
「対価ですか? 何を持って行けば?」
「村に大金はありませんぞ」
「依頼主が大切にしている物だそうです」
大切な物・・・、村長はしばらく考えた結果、家に伝わる貴重な香辛料を対価にする事にした。
翌日吹雪の中、彼はハートウッドの占い師を訪ねる
「これはこれは村長さん、お待ちしておりましたわ」
「夢の話ですわよね?」 村長は驚いた、まだ何も話して無いのに・・・
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登場人物
Spemcer (Riccia) Coveの村長
Ralph (Riccia) 冬将軍の手下、彼女が復活の時に必要なコアを所持
Grimoire The librarian (Misaki) Vesperミュージアムの学芸員、古書に詳しい
Miranda the Fairy of snow (NPC) 雪の妖精族の女王
Calee the Fairy of snow (Misaki) 雪の妖精族が住むエリアのゲートキーパー
Os the Fairy of snow (Misaki) 雪の妖精、Mirandaのお世話係
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本編

製作中

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